どうもー勇者キリトです!
前回のエイプリー100層っ
第3層初の戦闘は朝飯めし前だったゼハハハハハ!
さす稲北田植え丸っ いいもんもらったぜ!
でもでも地震多いなしかも長げよ(+_+)
いったい何があるってんだここはよ。
森から抜けるっと街が見えるぞお。
あともう少しだ。
魔物3体でようが秒で片付けてやるってばよお!
※この作品は勇者キリト作のフィクションです。
エイプリー100層
レベル37 第3層の道路
「・・・・・・・・・・・・・」
「キーンコーンカーンコーン!」
「バラバラバラバラバラバラバラバラバラ!」
ハロウの前に威勢よく現れた魔物たち。
その途端に空の画面が光だし戦闘スタイルとなった。
「まさかの3体ときたか。
よし、まずは真ん中の黒トンカチから─」
「・・・・・・・」 「シュルシュルシュルズバ!」
「痛え! こいつぅ、いつの間に横から来やがって!」
先に攻撃を仕掛けたのは茶褐色な手裏剣だった。
大きさは20センチくらいだろうか、
ハロウは2のダメージを受けた。
「この手裏剣は速いな、だが今は攻撃が先だ。
行くぞ稲北田植え丸っ!」
「ズバッーン!」
「キンコンガーーーン!」
「よおし、黒トンカチ討ち取ったり〜」
「バラバラ、バラバラバラバラバラッ!」
「いて、なんか攻撃してきたかっ」
23のダメージを与えて
黒トンカチを倒しモーションが止まったハロウに
この紫色の雑草の束が攻撃してきた。
ハロウは1のダメージを受けた。
「さす3体いると避けきれんな。
鳴き声はプロペラ音かよ草だけに草www
つか紫色の草とか不気味なんすけどw」
だが今のであと2体、さっそくこの紫から倒して─
「んぐ、なんか体が、おもい?」
どうした急にハロウ。
まだ剣で一振りしかやってないのにもう疲れたか?
「いや、そんなんじゃねえよコレっ
なんか体力がなくなってるような・・・ はっ!」
何かに気づいたハロウは即空の画面で自身の
ステータスを確認する。するとだ、
「ああっ "毒" になってるう!
おいおい、これライフ減るパティーンだろお」
「・・・・・シュルシュルシュルシュルズバ!」
「いてえっ く、手裏剣めえ!
んぐっ!」
画面を確認しているハロウに手裏剣が攻撃、
2のダメージを受けた。
「今のライフは13。いつの間にこんな減るなんて(泣)」
手裏剣の2×2、紫の1で5のダメージ
本来なら先程までHPMAXだった20から5引けば
ハロウのライフは15のはずだ。
だが現在のハロウは毒状態。HP13なのはそのせいだ。
一定の時間経過でライフが
減少していると見て違いはねえ。
「んな考察よかはよ攻撃せんと
これ以上ダメージ食らってたまるかっ
うおおおりあああああー!!」
「ズバッ!」 「バラバラバラバラ!・・・」
ハロウはすぐさま紫色の雑草に剣を突き刺し
26のダメージを与えて雑草は消滅した。
「・・・・・・シュルシュルシュルシュルズバ!」
「いてえ、またこいつ、んぐっ 毒がまだっ」
ハロウのライフは現在10。ちょうど半分となった。
「ふう、はあ、あと1体、この手裏剣だけだ。」
ハロウVS手裏剣、一騎打ちだ。
こいつを倒せば完全に勝利だ。
んでだ、この手裏剣、鳴き声は今んところ発していない。
無言ながら素早い動きで攻撃してくる。
「・・・・・・・・・・・・」
「さあ、どう出る。・・・・・・来い!」
「・・・・・・!」
消えた! どこから来る、確かこいつは横からきたはず
つまり、左右のどちらか。
ハロウは耳に全集中させて音のする方向を定める。
「・・・・・・シュルシュルシュルシュル」
「! 右だっ 喰らえ稲北田植え丸斬っ!」
「ズッバーン!」
「・・・・・・・・!!」
ハロウが右方向に剣を振ると、そこには "22" と
手裏剣の頭上に表示された。
その茶褐色の手裏剣は、小麦色の剣が鮮やかに
手裏剣の真ん中を切り、その身体を半分にした。
「・・・・・・・──────」
その後手裏剣は光の粒子となって消えていった。
「やった、か。 よし、やったぜハハハハハハ!!」
よっしゃあ3体撃破だっ
どんなもんだ(ドヤッ)
この勇者ハロウにかかれば集団でも勝てんですわw
いやいや、集団てほどの数でもない気もすっけどw
「おっとと、とりまアイテム落ちてっから回収な!」
ハロウは経験値11、ゴールド9、毒消し草をゲットした。
「おお、経験値4だったかあの雑草と手裏剣っ
おお、毒消し草くれんのか。先にくれよw
ん?」
ここでハロウはふとHPを見るとライフは10で
状態異常の"毒"が消えていたのだ。
「毒が治ってるぞ! 戦闘が終わったからか?」
いやもしかだが、一定のダメージ受けたら毒の効果
消えるパティーンもワンチャンあんじゃね的な?
「なるへそ、そのパティーンね。
まあ、いきなり絶命まで減らしてくるとか
さすないもんな〜」
そうだぜ、あの赤い宝箱とかじゃねえし大丈夫だ(たぶん)
「おいおい変なフラグ立てんなよ某ナレーターぁ。
第3層なんだから強敵はほぼないないだろw」
でもでも3体も出てくるとはなあ。
2体同時出現はあったけど今回記録更新だな。
「この第3層にきてからだよな。
てことは第3層は3体まで同時出現てことか?」
第1層が1体、第2層が2体、そして第3層は3体、
つまりだ、階層をn層と置き換えれば魔物の同時出現数は
第n層=n体 これが成り立つってことなんよ〜
なんか数学的になってね?
まあまあハロウ、いや勇者キリト、君の数学好きが
ここでも発揮されるとは見事だよ。
「だろだろ、第50層なら50体、第1万層なら1万体
同時に出現するってことだ(キリッ)」
おいおい1万層とか(笑) そんな階層ないだろ。
てかホントに1万体魔物出てきたらハロウなんぞ
瞬殺そのものだろうが。
くだらん妄想も大概にせいこらっ
「けっ なんか怒られちまったよコレっ
いいだろ妄想なんだからオモロイほうがよっ」
そんな脳内コントであったが現実に引き戻すほどの
揺れをハロウは感じ取ったのだ。
「ドド・・・ドドドド・・ドドドドドドドドドド
ドドドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!」
「うおおおわ、この揺れは、また地震かよ!」
さっきの森ん中でも体験した揺れではあるが
やはりこの激しさ故驚きは隠せないようだ。
「こりゃ迂闊に進めんぞ、下は坂道だかんな。」
つい昨日坂道を転げ回ったばかりだ。
警戒すんのも無理はない。いや待てよ、
「むしろこの揺れ利用して下に行けば転げ回って
速く下に行けね?」
おいおいちょいバクチ的な手段だろw
昨日だってたまたま農三の水田内で止まったけど
どこ行くかわからんぞ。
「いやいやそりゃわからんけどさ。
下に学校あんのは間違いだろ。
だったらさっさと山道くだらんとなっ」
たかしにそうだが、身の安全も守んのも─
「えええい、コントやめい!
ゴチャゴチャ考えんのはやめいだっ」
ハロウは激しい揺れの中、身体を横にして
道路の真ん中へ移動した。
そして─
「よし行くぞ、いざ下り坂!
せえーの、うおおおりゃあああああー!!」
「ゴ、ゴロゴロゴロゴロロロロロロロロー!!」
「うおおわあおおおわおおおああー!!(>0<;)」
ハロウは転がる、どんどん転がリングしている。
道路の斜度にうまく身体を預けながらそして、
地震の揺れにも合わせて推進力が増しまくっている。
(だがはやいい! マジでパねえ、怖ええ!
油断したらどっかぶっ飛ぶううううー!!)
まっすぐにドラム缶の如く転がるハロウだが
その道路の先は唐突に右へと道が曲がっていた。
(なにっ 急カーブかよw
しかもほぼ直角の90℃のカーブう!
こんなん曲がりきれるわけねええええ(☉。☉)!)
この勢いだ。そのカーブにはガードレールついてるがだ、
おそらく曲がらんとそのまま空に飛ぶぞっ
「わーてるって! だが曲がる、曲がってやる、
意地でも虹でも曲がってやるわあ!!」
ハロウは身体を無理矢理右方向へと力を入れた。
「ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!」
「おお、きた、きたきたきた! 曲がったてばよ!」
見事この転がる速さの中、身体を右へと完全に
進路を変えていた。そして目の前はガードレール
すれすれを右へと横切った。
「よっしゃやったぜハハハハハ・・・・・・・・
え、 ・・・・・・なっ?!」
その曲がった道路の先は今横切ったガードレールの
ところで途絶えていて、その数十メートル先に道路が
あった。つまりは、陥没だ。
「はあ?! お、落ちるうううううううー!!!( ≧Д≦)」
だ、だめだっ 向こう側の道路まで届かねえ。
下は高さ何十メートルもあるう。完全に終わりだ・・・
「うわああわああおわああああー!!!」
ハロウの身体はやはり向こうの道路までは届かず
無念ながらに宙へと急下降していく。
「なにかあ、何か手はないのかあ!」
何もない、思いつかん。てか考える時間もない。
ただ、落ちていく、堕ちていく。
そしてハロウが見る下にはゴツゴツとした大きな岩が
待ち構えていた。万事休すか。
「もうだめだあ、岩にぶつかるうううう!!!」
「どっっがーーーん!!」
ハロウはそのまま岩へと落下、
ああ、見るも無惨な姿になって─ ん?
「い、・・・・・いたくない、あれえ?!」
確かに確カニ岩にモロ身体がぶつかったはず。
なのにハロウは痛くないどころか傷一つついてない。
ハロウはすぐに起き上がると、周囲を確認してみる。
「後ろは山だな。その上は、さっきの陥没した道路か。」
あんな高いところにあったんか。
あそこっから落ちてきたとはw
てかマジでハロウ、よく助かったな。
「それな、どーみてもゴツゴツな岩石なんよー
ふつーなら即死だ。ん?」
ハロウはふと視線を岩の表面へと向けると何かに気づく。
「なんだこの岩、なんかうす青いんだがw」
ハロウが乗っかってる岩は一見灰色のどこにでもある
岩石だが、中心部はぼんやりとうす青く見える。
「なんなんだいったい─」
ハロウは奇妙に思いながら手で岩に触れてみる。
すると、
「! 今度はなんだ、空の画面が点滅してるぞ!」
ハロウは点滅している画面をタップしてみる。
「なんだと、
これ以上回復できません、ヒーラー岩石による
状態・回復は1日1回までです。24時間後に
ご利用ください。」
ヒーラー岩石だと?
このうす青い岩のこと言ってんのかコレっ!
回復だと、てことはよ。
ハロウはここで自身のライフを確認してみると、
「HP20になってる! さっきは10だったが
これは明らか回復してるなっ」
てことはマジでこの岩の効果か。
さっき俺が上から落ちてこの岩に当たってそれが
1回とカウントしたってことか。
「なるへそ、そいやゲームでもあんもんな〜
回復ポイントてやつがよ!」
そうだぜい。別に宿屋とかじゃなくても
回復する場所はあんのさ。
この第3層みたくフィールド上に配置してる場合もある。
それを探すのもRPGの醍醐味なんよね〜
ま、ハロウの場合は単なる偶然だね(笑)
「うっせぇわひとことふたこと多いわw」
それよりハロウよ、地震収まってるぞ。
「お、ホントだわ。ドタバタしてるうちに
揺れなくなってるわー」
また揺れてる時間は同じくらい?
いや、さっきより長めだった希ガスるが。
「まっいっか、収まった今が行動できる時っ
てかよ、ここはどこだ、マジでどこにいる?」
ハロウはくまなく周りをよく見渡してみる。
すると前方は両サイド樹々で真ん中に砂利道が
一本奥へと続いているのが見えた。
「どこにいるかは知らん。だがこれだな。
この道に行けと"勘"なしでも
わかるくらいわかるわ。」
おそらくここを進めば第3層の街へとそして
第3層勇者中学校へと行けるはずだっ
「よし、あとはこの道をまっすぐ行くだけだ。んお?」
進もうとしたハロウにわずかながら揺れを感じる。
「地震かっ いや、でもあんま揺れんな。
あれ?」
ふと後ろを見てみると山が振動しているのがわかる。
そしてさらに上を見ると道路が次々とバラバラに
落ちていくのが視界に入ってきた。
「やべっ! コンクリ頭に落ちたらシャレにならん
回避い!」
「ドスン! ズシン! ドガッ!」
「パラパラパラパラ、ズズズズズズズズズ!」
「ふう、あぶねあぶねえ。
げ、なんか崩れてってね山が(・o・;)
てことはこの山だけが揺れてんのか。やっぱ
活火山かもしれんなコレっ」
もうちょいその山にいたらマジでヤバかったかもな。
ハロウの転がり作戦は功を奏したかもな。
「だろだろ、これが勇者ハロウてもんだ(キリッ)
んじゃあ、こっからは簡単だ。
前に進むのみっ いっくぞおおおおー!」
ハロウはそう言うと足を前へと踏み出し歩きだした。
「ジャリジャリジャリジャリ」
歩いて15分は経過した。ハロウは
ジャリジャリと声を発しながら進んでいる。
「いやいやいや、某ナレーターよ。
ホントにガチめに言ってねえしw
ホントにガチめに歩く音なんすけどw」
いや歩いてるだけだし退屈してっから
声出してウケ狙ってる的なパティーンだと思ったが
違ったか?
「狙ってねえわっ たかしに退屈だけっどよお。」
依然まっすぐな砂利道は続いていて景色に変わり映えは
ないない。そして魔物も全然出てくる気配もないのだ。
「まあこれから街入るってのに魔物出んのも
怖すぎだな。あとは学校めざすだけってことだろ。
ほら、こっから舗装道路だっ」
ハロウの言う通り、前方は舗装されたコンクリ道路だ。
両サイドの樹々もここで途絶えており、さらに
前方奥には建造物らしき建物も見えてきた。
「おお、ついにきたかあ。第3層の街に!
ここから学校に行けんな。
よおし、そうときたらもう行くきゃないな
それっと!」
ハロウは足を一歩道路へと踏み出した。その時だった。
「カアカアカアカアカアカアカアカア!」
「カアカアカアカアカアカアカアカア!」
「カアカアカア・・・カアカアカア!!」
「うおおわ! いきなりきたあああー!」
砂利道と道路の境目に通せん坊するように
3体の魔物が現れたのだった。
次回予告
青いスライムが3体現れた。
だが何か違和感がするのは気のせいか─
エイプリー100層 レベル38 第3層の再会
お楽しみに!
前回のエイプリー100層っ
第3層初の戦闘は朝飯めし前だったゼハハハハハ!
さす稲北田植え丸っ いいもんもらったぜ!
でもでも地震多いなしかも長げよ(+_+)
いったい何があるってんだここはよ。
森から抜けるっと街が見えるぞお。
あともう少しだ。
魔物3体でようが秒で片付けてやるってばよお!
※この作品は勇者キリト作のフィクションです。
エイプリー100層
レベル37 第3層の道路
「・・・・・・・・・・・・・」
「キーンコーンカーンコーン!」
「バラバラバラバラバラバラバラバラバラ!」
ハロウの前に威勢よく現れた魔物たち。
その途端に空の画面が光だし戦闘スタイルとなった。
「まさかの3体ときたか。
よし、まずは真ん中の黒トンカチから─」
「・・・・・・・」 「シュルシュルシュルズバ!」
「痛え! こいつぅ、いつの間に横から来やがって!」
先に攻撃を仕掛けたのは茶褐色な手裏剣だった。
大きさは20センチくらいだろうか、
ハロウは2のダメージを受けた。
「この手裏剣は速いな、だが今は攻撃が先だ。
行くぞ稲北田植え丸っ!」
「ズバッーン!」
「キンコンガーーーン!」
「よおし、黒トンカチ討ち取ったり〜」
「バラバラ、バラバラバラバラバラッ!」
「いて、なんか攻撃してきたかっ」
23のダメージを与えて
黒トンカチを倒しモーションが止まったハロウに
この紫色の雑草の束が攻撃してきた。
ハロウは1のダメージを受けた。
「さす3体いると避けきれんな。
鳴き声はプロペラ音かよ草だけに草www
つか紫色の草とか不気味なんすけどw」
だが今のであと2体、さっそくこの紫から倒して─
「んぐ、なんか体が、おもい?」
どうした急にハロウ。
まだ剣で一振りしかやってないのにもう疲れたか?
「いや、そんなんじゃねえよコレっ
なんか体力がなくなってるような・・・ はっ!」
何かに気づいたハロウは即空の画面で自身の
ステータスを確認する。するとだ、
「ああっ "毒" になってるう!
おいおい、これライフ減るパティーンだろお」
「・・・・・シュルシュルシュルシュルズバ!」
「いてえっ く、手裏剣めえ!
んぐっ!」
画面を確認しているハロウに手裏剣が攻撃、
2のダメージを受けた。
「今のライフは13。いつの間にこんな減るなんて(泣)」
手裏剣の2×2、紫の1で5のダメージ
本来なら先程までHPMAXだった20から5引けば
ハロウのライフは15のはずだ。
だが現在のハロウは毒状態。HP13なのはそのせいだ。
一定の時間経過でライフが
減少していると見て違いはねえ。
「んな考察よかはよ攻撃せんと
これ以上ダメージ食らってたまるかっ
うおおおりあああああー!!」
「ズバッ!」 「バラバラバラバラ!・・・」
ハロウはすぐさま紫色の雑草に剣を突き刺し
26のダメージを与えて雑草は消滅した。
「・・・・・・シュルシュルシュルシュルズバ!」
「いてえ、またこいつ、んぐっ 毒がまだっ」
ハロウのライフは現在10。ちょうど半分となった。
「ふう、はあ、あと1体、この手裏剣だけだ。」
ハロウVS手裏剣、一騎打ちだ。
こいつを倒せば完全に勝利だ。
んでだ、この手裏剣、鳴き声は今んところ発していない。
無言ながら素早い動きで攻撃してくる。
「・・・・・・・・・・・・」
「さあ、どう出る。・・・・・・来い!」
「・・・・・・!」
消えた! どこから来る、確かこいつは横からきたはず
つまり、左右のどちらか。
ハロウは耳に全集中させて音のする方向を定める。
「・・・・・・シュルシュルシュルシュル」
「! 右だっ 喰らえ稲北田植え丸斬っ!」
「ズッバーン!」
「・・・・・・・・!!」
ハロウが右方向に剣を振ると、そこには "22" と
手裏剣の頭上に表示された。
その茶褐色の手裏剣は、小麦色の剣が鮮やかに
手裏剣の真ん中を切り、その身体を半分にした。
「・・・・・・・──────」
その後手裏剣は光の粒子となって消えていった。
「やった、か。 よし、やったぜハハハハハハ!!」
よっしゃあ3体撃破だっ
どんなもんだ(ドヤッ)
この勇者ハロウにかかれば集団でも勝てんですわw
いやいや、集団てほどの数でもない気もすっけどw
「おっとと、とりまアイテム落ちてっから回収な!」
ハロウは経験値11、ゴールド9、毒消し草をゲットした。
「おお、経験値4だったかあの雑草と手裏剣っ
おお、毒消し草くれんのか。先にくれよw
ん?」
ここでハロウはふとHPを見るとライフは10で
状態異常の"毒"が消えていたのだ。
「毒が治ってるぞ! 戦闘が終わったからか?」
いやもしかだが、一定のダメージ受けたら毒の効果
消えるパティーンもワンチャンあんじゃね的な?
「なるへそ、そのパティーンね。
まあ、いきなり絶命まで減らしてくるとか
さすないもんな〜」
そうだぜ、あの赤い宝箱とかじゃねえし大丈夫だ(たぶん)
「おいおい変なフラグ立てんなよ某ナレーターぁ。
第3層なんだから強敵はほぼないないだろw」
でもでも3体も出てくるとはなあ。
2体同時出現はあったけど今回記録更新だな。
「この第3層にきてからだよな。
てことは第3層は3体まで同時出現てことか?」
第1層が1体、第2層が2体、そして第3層は3体、
つまりだ、階層をn層と置き換えれば魔物の同時出現数は
第n層=n体 これが成り立つってことなんよ〜
なんか数学的になってね?
まあまあハロウ、いや勇者キリト、君の数学好きが
ここでも発揮されるとは見事だよ。
「だろだろ、第50層なら50体、第1万層なら1万体
同時に出現するってことだ(キリッ)」
おいおい1万層とか(笑) そんな階層ないだろ。
てかホントに1万体魔物出てきたらハロウなんぞ
瞬殺そのものだろうが。
くだらん妄想も大概にせいこらっ
「けっ なんか怒られちまったよコレっ
いいだろ妄想なんだからオモロイほうがよっ」
そんな脳内コントであったが現実に引き戻すほどの
揺れをハロウは感じ取ったのだ。
「ドド・・・ドドドド・・ドドドドドドドドドド
ドドドゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!!!!!!」
「うおおおわ、この揺れは、また地震かよ!」
さっきの森ん中でも体験した揺れではあるが
やはりこの激しさ故驚きは隠せないようだ。
「こりゃ迂闊に進めんぞ、下は坂道だかんな。」
つい昨日坂道を転げ回ったばかりだ。
警戒すんのも無理はない。いや待てよ、
「むしろこの揺れ利用して下に行けば転げ回って
速く下に行けね?」
おいおいちょいバクチ的な手段だろw
昨日だってたまたま農三の水田内で止まったけど
どこ行くかわからんぞ。
「いやいやそりゃわからんけどさ。
下に学校あんのは間違いだろ。
だったらさっさと山道くだらんとなっ」
たかしにそうだが、身の安全も守んのも─
「えええい、コントやめい!
ゴチャゴチャ考えんのはやめいだっ」
ハロウは激しい揺れの中、身体を横にして
道路の真ん中へ移動した。
そして─
「よし行くぞ、いざ下り坂!
せえーの、うおおおりゃあああああー!!」
「ゴ、ゴロゴロゴロゴロロロロロロロロー!!」
「うおおわあおおおわおおおああー!!(>0<;)」
ハロウは転がる、どんどん転がリングしている。
道路の斜度にうまく身体を預けながらそして、
地震の揺れにも合わせて推進力が増しまくっている。
(だがはやいい! マジでパねえ、怖ええ!
油断したらどっかぶっ飛ぶううううー!!)
まっすぐにドラム缶の如く転がるハロウだが
その道路の先は唐突に右へと道が曲がっていた。
(なにっ 急カーブかよw
しかもほぼ直角の90℃のカーブう!
こんなん曲がりきれるわけねええええ(☉。☉)!)
この勢いだ。そのカーブにはガードレールついてるがだ、
おそらく曲がらんとそのまま空に飛ぶぞっ
「わーてるって! だが曲がる、曲がってやる、
意地でも虹でも曲がってやるわあ!!」
ハロウは身体を無理矢理右方向へと力を入れた。
「ゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロゴロ!」
「おお、きた、きたきたきた! 曲がったてばよ!」
見事この転がる速さの中、身体を右へと完全に
進路を変えていた。そして目の前はガードレール
すれすれを右へと横切った。
「よっしゃやったぜハハハハハ・・・・・・・・
え、 ・・・・・・なっ?!」
その曲がった道路の先は今横切ったガードレールの
ところで途絶えていて、その数十メートル先に道路が
あった。つまりは、陥没だ。
「はあ?! お、落ちるうううううううー!!!( ≧Д≦)」
だ、だめだっ 向こう側の道路まで届かねえ。
下は高さ何十メートルもあるう。完全に終わりだ・・・
「うわああわああおわああああー!!!」
ハロウの身体はやはり向こうの道路までは届かず
無念ながらに宙へと急下降していく。
「なにかあ、何か手はないのかあ!」
何もない、思いつかん。てか考える時間もない。
ただ、落ちていく、堕ちていく。
そしてハロウが見る下にはゴツゴツとした大きな岩が
待ち構えていた。万事休すか。
「もうだめだあ、岩にぶつかるうううう!!!」
「どっっがーーーん!!」
ハロウはそのまま岩へと落下、
ああ、見るも無惨な姿になって─ ん?
「い、・・・・・いたくない、あれえ?!」
確かに確カニ岩にモロ身体がぶつかったはず。
なのにハロウは痛くないどころか傷一つついてない。
ハロウはすぐに起き上がると、周囲を確認してみる。
「後ろは山だな。その上は、さっきの陥没した道路か。」
あんな高いところにあったんか。
あそこっから落ちてきたとはw
てかマジでハロウ、よく助かったな。
「それな、どーみてもゴツゴツな岩石なんよー
ふつーなら即死だ。ん?」
ハロウはふと視線を岩の表面へと向けると何かに気づく。
「なんだこの岩、なんかうす青いんだがw」
ハロウが乗っかってる岩は一見灰色のどこにでもある
岩石だが、中心部はぼんやりとうす青く見える。
「なんなんだいったい─」
ハロウは奇妙に思いながら手で岩に触れてみる。
すると、
「! 今度はなんだ、空の画面が点滅してるぞ!」
ハロウは点滅している画面をタップしてみる。
「なんだと、
これ以上回復できません、ヒーラー岩石による
状態・回復は1日1回までです。24時間後に
ご利用ください。」
ヒーラー岩石だと?
このうす青い岩のこと言ってんのかコレっ!
回復だと、てことはよ。
ハロウはここで自身のライフを確認してみると、
「HP20になってる! さっきは10だったが
これは明らか回復してるなっ」
てことはマジでこの岩の効果か。
さっき俺が上から落ちてこの岩に当たってそれが
1回とカウントしたってことか。
「なるへそ、そいやゲームでもあんもんな〜
回復ポイントてやつがよ!」
そうだぜい。別に宿屋とかじゃなくても
回復する場所はあんのさ。
この第3層みたくフィールド上に配置してる場合もある。
それを探すのもRPGの醍醐味なんよね〜
ま、ハロウの場合は単なる偶然だね(笑)
「うっせぇわひとことふたこと多いわw」
それよりハロウよ、地震収まってるぞ。
「お、ホントだわ。ドタバタしてるうちに
揺れなくなってるわー」
また揺れてる時間は同じくらい?
いや、さっきより長めだった希ガスるが。
「まっいっか、収まった今が行動できる時っ
てかよ、ここはどこだ、マジでどこにいる?」
ハロウはくまなく周りをよく見渡してみる。
すると前方は両サイド樹々で真ん中に砂利道が
一本奥へと続いているのが見えた。
「どこにいるかは知らん。だがこれだな。
この道に行けと"勘"なしでも
わかるくらいわかるわ。」
おそらくここを進めば第3層の街へとそして
第3層勇者中学校へと行けるはずだっ
「よし、あとはこの道をまっすぐ行くだけだ。んお?」
進もうとしたハロウにわずかながら揺れを感じる。
「地震かっ いや、でもあんま揺れんな。
あれ?」
ふと後ろを見てみると山が振動しているのがわかる。
そしてさらに上を見ると道路が次々とバラバラに
落ちていくのが視界に入ってきた。
「やべっ! コンクリ頭に落ちたらシャレにならん
回避い!」
「ドスン! ズシン! ドガッ!」
「パラパラパラパラ、ズズズズズズズズズ!」
「ふう、あぶねあぶねえ。
げ、なんか崩れてってね山が(・o・;)
てことはこの山だけが揺れてんのか。やっぱ
活火山かもしれんなコレっ」
もうちょいその山にいたらマジでヤバかったかもな。
ハロウの転がり作戦は功を奏したかもな。
「だろだろ、これが勇者ハロウてもんだ(キリッ)
んじゃあ、こっからは簡単だ。
前に進むのみっ いっくぞおおおおー!」
ハロウはそう言うと足を前へと踏み出し歩きだした。
「ジャリジャリジャリジャリ」
歩いて15分は経過した。ハロウは
ジャリジャリと声を発しながら進んでいる。
「いやいやいや、某ナレーターよ。
ホントにガチめに言ってねえしw
ホントにガチめに歩く音なんすけどw」
いや歩いてるだけだし退屈してっから
声出してウケ狙ってる的なパティーンだと思ったが
違ったか?
「狙ってねえわっ たかしに退屈だけっどよお。」
依然まっすぐな砂利道は続いていて景色に変わり映えは
ないない。そして魔物も全然出てくる気配もないのだ。
「まあこれから街入るってのに魔物出んのも
怖すぎだな。あとは学校めざすだけってことだろ。
ほら、こっから舗装道路だっ」
ハロウの言う通り、前方は舗装されたコンクリ道路だ。
両サイドの樹々もここで途絶えており、さらに
前方奥には建造物らしき建物も見えてきた。
「おお、ついにきたかあ。第3層の街に!
ここから学校に行けんな。
よおし、そうときたらもう行くきゃないな
それっと!」
ハロウは足を一歩道路へと踏み出した。その時だった。
「カアカアカアカアカアカアカアカア!」
「カアカアカアカアカアカアカアカア!」
「カアカアカア・・・カアカアカア!!」
「うおおわ! いきなりきたあああー!」
砂利道と道路の境目に通せん坊するように
3体の魔物が現れたのだった。
次回予告
青いスライムが3体現れた。
だが何か違和感がするのは気のせいか─
エイプリー100層 レベル38 第3層の再会
お楽しみに!
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