どうも勇者キリトですっ
前回のエイプリー100層っ
山から出てきた魔物は無音だったり毒盛ったりと
やっかいだったが倒したぜい。だけどまた地震かよw
もーめんどくせから転がって山下ったら陥没で
宙に落ちて岩に当たってHP回復?したわ(笑)
そして目の前に学校への道が!
そしてそこ歩いていったらまた魔物がっ
スライムだし即効で終わらせたるわ!
※この作品は勇者キリト作のフィクションです。
エイプリー100層
レベル38 第3層の再会
「カアカアカアカアカアカアカアカア!」
「カアカアカアカアカアカアカアカア!」
「カアカアカア・・・カアカアカア!!」
ハロウの目の前にいきなり出現したスライム3体。
やはりタダでは行けせてくれんか。
「へっ やっぱ魔物出るよなあ。
それくらいじゃねと面白くねえし。だが─」
スライムじゃ物足りんりん。今の俺ならこの
稲北田植え丸で一刀両断瞬殺よ。
「行くぜ、雑魚ども。 この勇者ハロウの
華麗なる殺戮劇を!」
殺戮する奴が華麗なのかw
まあいい、とっとと倒して進むべしだ。いけ!
「おら行くぜえ、稲北田植え丸斬りいい!」
「ズババババッバーン!」
「グカアアアアアアー!」「ググガアアアアアアー!」
青いスライムは26、27のダメージで瞬く間に
光の粒子となって消えていく。
「カアカアカア?」
「あ、1体当たらんかったか、だがこれでどうだ
稲北田植え丸落とし!」
ハロウぇ、技名どんどん増えてっけど
おんなじ切り方じゃね?
「うっせぇわ! その違いもわからんとは
ナレーター失格だなw」
いやいやもはやどうツッコミ入れるかもわからん・・・
そんなハロウだが残る青いスライム1体に小麦色の剣が
当たった瞬間であった。剣が激しく振動したのだ。
「ビイイイイイイーーーーン!」
「うわあ! 手がしびれるっ てか
このスライム、かってえええ!」
青いスライムの頭上にはmissと一瞬だが表示された。
「なんだと、攻撃が入らねえ! どんだけ硬いんだよ
まるで鋼のようなボディだっ」
おいおいスライムだぞ?
防御力なんぞ豆腐だろ
さっきの2体みたく瞬殺できんのがふつーだろw
この田植え丸で攻撃入らんほど防御力あるとか
ありえんのかよ?
「カアカア・・・・カッアアアアアアアア!!!」
青いスライムは大きな声を上げると、
その身体の周りは何やら赤い蒸気みたいものが
溢れてきているように見える。
「おいおい、なんだよこのスライム!
なんか強そうだぞコレっ 」
「ガアガアガアガア・・・グガアアアアアー!!」
「来るっ うおおおおおおお!!!」
「ガアガアガアガ・・・・・」
ハロウはスライムの突進を見切ってうまくかわした。
「やべえ、今の当たったら即死だろw
てかスライムは?」
スライムの姿がない。どこだ、どこにいる。探せ!
ハロウは瞬時に周囲を見回してみるとだ。
「! あんなところに。・・・マジでヤベえ(☉。☉)!」
青いスライムはハロウの斜め後方の木を
その身体の形に真ん中から真っ二つに
倒してその場にいた。
「タックルで木をぶっ倒すとはw
ん?」
「ガアガアガア・・・スウウウ・・・・」
なに、口から息を吸い込んで?
吸い込んでるてことたあ吐き出すことも意味するな。
「なにい、また何かやるのかあ、あの感じだと・・」
ここで "勘" がはたらいた。
これはあれか、水が口から出てくんなと。ならば、
口を開く瞬間で全力で走って避けれりゃいい。
「・・・・・・・・ぶっ─」
「よしいまだ、うおおおおおおおうー!!」
「ブオオオオオオオオー!!」
スライムから放出された水は勢いよくハロウが今さっき
いた方向へと直線上にビームのように走っていった。
「うおお、やっぱ水か! 威力パねえわ(・o・)
これも食らったらひとたまりもねえわw」
ここでハロウはこう思った。
確かにタックルといい今の水といい威力は高い。
だが、こいつはそんなに素早くねえ。
充分攻撃のタイミング見切れるし回避は可能だ。
「よし、このまま避け続ければ行けそうだな。
奴だって疲れてくるはずだし。そこを狙おう。」
ハロウは相手の攻撃疲れを臨んで
避けまくることにした。
「カアガガアガアガア・・・グガアアアアアアー!」
「うおっと!」
「! ガアガアガアガア・・・・スウウウウウ・・・
・・・・ブッ─」
「はあっ!」 「ブオオオオオオオオオー!!」
「よし、次だ。」 「グガアアアアアアー!」
「よおっと!」 「スウウウ・・・・ブッ─」
「はああっ!」 「ブオオオオオオオオオー!!」
「はあはあ、よし次。」
こうして幾度となく攻撃を回避し続けるハロウ。
そしてこれを何十いや、100回は超えただろうか、
ハロウの体は明らかに悲鳴を上げていた。
「スウウウ・・・・・ブッ─」
「くっ! う、うごけはあああっ!」
「ブオオオオオオオオオー!!」
ハロウの身体スレッスレを激しい水がビームの如く
通り過ぎていった。
「はあはあはあはあ、ゼエゼエゼエゼエ、
・・・・・ま、マジかよ、くっ!」
な、なにこいつ。ぜっんぜーん元気なんすけどw
ずっと攻撃しまくってんですけど(゜o゜;
「うそだろお、バテる気配すらねえ。
ナニモンだよバケモンかよw」
「グガアアアアアアー!」 「! うおわあああー!」
またスライムの攻撃をギリギリでかわすハロウ。
「はあはあはあ・・・・きついゼエゼエ・・・・」
おいおいハロウ、さっきから動きが遅い、しっかりい!
キミが疲れてどーすんのよ。
このままだと体動かなくなるぞ。そーなったら
攻撃当たる、確実に死だっ
「わ、わーてるてよ、ゼエゼエ
よしそうだ、もう逃げるわコレっ」
逃げんのか、それも手だが勇者らしくないない。
負けて逃げるとは情けないなあ。
「うっせ敗走じゃねえ、戦略的撤退てやつだよ!
それでだ、このままこの道路まっすぐ
ずーっと奥まで行けば巻けんじゃね?
それに勇者中学校にも行ける、一石二鳥だ。」
ハロウはさっそく道路をまっすぐ駆け抜けようとした。
しかし、
「ガーーン!」 「いてえ! なんだ行けねえぞっ」
ハロウは見えない何かに当たって
前に進むことができない。
「くっそ、また見えない壁かコレっ
おいおいこれじゃ逃げれんぞ。
まさかバトル終わんまで進めないオチなのか😨」
「ガアガアガアガア・・・グガアアアアアアアー!!」
そしてハロウの後ろにはもう青いスライムが
赤い蒸気を漂わせて今にも迫ろうとしている。
「! ヤベ、早く回避─」 「ガッ、ズッーテン!」
即逃げようとするハロウは小石につまずいて
バランスを崩して転んでしまった。
「グガアアアアアアアー!!」
「しまった、こんな時に転けるとか。
く、来るなあああああああああああー!!」
ああ、せっかく第3層に来たってのに。
ここで終わっちまうのか。こないだは仲間が
いたから助かったが今回は完全にひとりの
孤立無援、もはやなにもできん。立ち上がって逃げる
時間も残されていない。終わりだな・・・
「グガアアアアアアアー!!」
「うわ、来るうううう!
たのむ、だれか助けてくれええええ!!(ᗒᗩᗕ)」
「火の秘伝、エクストラファイヤー!!」
「ドッゴオオオオオオオオオオー!!!」
「グガアアアアアアアアアアアアアー!!!!」
「え」
目の前に迫っていた青いスライムは突如炎に包まれて
"1582"と頭上に表示された刹那、光の粒子となって
その場から姿を消した。
「えっへん、どーよ! きれいに片付けたよね☆」
「! その声はまさかっ」
「みんなの憧れるきゃわいい魔法少女、ひかりだよ☆」
ハロウは声が聞こえた方を見ると
見覚えのある金髪で黄色系で
やや短めなフリフリスカートの衣装を着た魔法少女、
東西ひかりが余裕な笑みを浮かべてそこにいた。
(おおお! まさかのここで会うとは!
第3層で再会するとはっ)
なんかすんげえ久しぶりな感パねえ!
え、そんなにたってないだって?
4日くらいしか経ってないだって?
いやいやなんかさ、いろいろあったじゃんよここ数日ぅ
そんくらい長く体感的に感じたんよ〜
ハロウぇそんなんで久しぶりなら読者はどうよ?
彼らからすっと2年くらい振りの登場だぞ(笑)
いやいや何いってんだ、
イベントには登場してっから無問題だわw
おいおいそろ戻れ会話だ、とりまお礼なっ
(わかーてるって!)
「ひかりい! 助かったありがとうだっ」
「魔法少女として当たり前なことしただけだよっ
それよりきょう、ホントにきてくれたんだ。」
「ああ、約束したかんな。勇者めざしてるからな。」
「ありがとう! きょうなら来るって信じてたよっ」
そう言ったひかりはハロウの両手を突然握っていた。
「おおう、俺もやるときはやるんだハヘハヘハハハ(°o°)」
どうしたハロウ、笑い方なんか変だぞ。
まさか女子に手ぇ握られて動揺してっとか?
(バーロウ! そ、そんなんじゃねえわっ
け、決して握られて喜んでるわけないない(ニチャァ))
だがその手はすぐにハロウの手から離れていった。
「さあ行こっ ここから学校は近いんだ。」
「おおう、行くかいっくぞおおー(泣)」
「元気だね〜 魔法少女も負けてられないね!」
やっぱ喜んでたんじゃねーか(笑)
なーにダイジョブだ、また手を握る機会なんぞ
いくらでもある、ハロウは勇者なんだろっ
(くっ いつだよいつなんだよそれはあー)
てかつい2日前にもあっただろ。忘れてっぞw
さっ早く茶番劇終わらせて足を前に動かさんと。
ハロウはひかりに脳内コントの内容を悟られる前に
秒で切り替えて足を前へと進ませた。
すると、先程まであった見えない壁はなくなっていて
すんなりと道路を直進できたのである。
「おお、さっきまで通れんかったのに
行ける、進めるってばよお!」
「あれえ、きょうてばそんなことも知らなかった?
バトル中だから逃げることはできないよ。
終われば普通に進めるよ〜」
なにい、やっぱそうなんかよw
ふつーは戦闘中ゲームならリタイアボタンとかあるし
逃げれっから!
だがこのエイプリー100層て世界は洞窟内でも
そうだったが、フィールド上でも逃げれんときたか。
つまり、双方どちらか息絶えるまでその場を離れる
ことはできないというわけか。
なんて鬼畜なゲームなんだ運営ぃ。
「逃げれんのか(TT)
でもでも途中から参戦はできるのか〜」
「できるよ。学校で救援システムを
空の画面に入れてくれるから、きょうも
できるようになるよ。」
「なんとそんなアプデもあんのか!」
勇者学校てのはマジで成長できそうなところだな!
その学校にこれから行くと考えっと
ワクワクドキドキすっぞ! はよ行いくぞっ
そう思ったハロウにひかりが話しかけてきた。
「さっきのスライム強かったでしょ?」
「ああ、ガチで強かったわw
いったいなんだったんだあれ?」
「あのスライムは物理攻撃が通らないんだって。
だから魔法とか霊力とかで倒すしかないみたい。」
「そんなスライムいんのかよっ
はじめてみたわ〜 第3層てあんなやついるのかあ。」
「きょう、それがね。違うんだよ。」
ひかりはややトーンを低くして神妙な面持ちで
語り始めた。
「最近ね、この世界に出てくる魔物と姿かたちは
そっくりの、ものすごく強い魔物が
出現するようになったの。
戦えない人もいるから勇者学校の生徒は
色々な地域や階層に応援に行ってるんだ。」
「ええ、そんなことになってたんか!
そいつはヤバイな。
んじゃさっきのスライムもそうなのか。」
「そうだよ。あんなの今までいなかったから
魔法少女でも驚いちゃったよ。」
なんと、マジでそんな事態になってんのか。
バグってんのか運営ぇ。しかも各地でとかw
こりゃサ終秒読みもありえるぞコレっ
まプレイヤーの身としてはある意味オモロイがw
ん、そういやたしかひかりは
第0層の宿屋で俺と会った時は
休憩してたとか言ってたな。
魔物討伐で疲れをとるためだったか。
そして今は第3層の応援てところかな、かな
「ホント物騒な世界になってきたよ。
学校の授業も半分以上は討伐になっちゃって
でも授業は授業で眠くなるけどね。」
「ハハ、それな。まあ動かん分楽だけどな。」
「ははーん、きょうは授業寝るタイプなんだ〜」
「なんだよ。か、勝手に決めつけんなって
俺は真面目にガチめに先生の授業受けっから。」
「ホントかな? 真面目にガチめに
楽しみにしてるねっ」
「ぐっ、期待されてない感MAXだわ・・」
再会した2人の会話が花咲く中、ハロウの空の画面は
なにやら光っていたのだ。
「ん、空の画面? ああ、そうかさっきの戦闘の
結果か!」
「あ、私の画面も結果出てる。どれどれ」
各々画面をタップして表示された文章を見た。
「ハロウは経験値2、2ゴールドを獲得した。」
うぬ〜倒した奴だけしか報酬はくれんのか。
せっかくひかりと共闘したというのにな。
くそ運営め。てか共闘─
「 "ひかりは経験値4652獲得した。"
やっぱりお金もらえないな。経験値は多いんだけど。」
「ええ、そんなくれんのかよw バグってね?」
「ねー多いよね。20層のボスでもこんなに
もらえないかも。」
「え、そんな激強なんか? 20層てあの・・」
「うん、きょうも知ってるんだあの事件のこと。」
「あ、ごめん。触れてはいかんかったか」
「大丈夫。あの時は私も弱かった、それだけだよ。」
どこか物悲しそうな顔をしながら
ひかりはそう言った。
うぬ、これ以上深堀りはアカンアカンか。
ホントはもっと聞きてえが今度にすっか。
ならば今は長所を褒めるべきだなっ
「でもでもひかりすげえよ!
あんなカチカチなボディ相手に炎で
1000以上のダメージ与えられるなんてよ。」
「そうでしょ!
へへへっ そう言われると嬉しいな( ꈍᴗꈍ)」
「だがだ、俺も学校行って強くなっていつかは
そんくらい攻撃力あげてやんよ!」
「言うねえ〜 その頃には私は魔法少女最強だぞ☆」
「そりゃヤバイですね☆」
「な〜んてねっ☆
あっ 今気づいたんだけどさ、きょうに近づいても
電気が来なかったね。一緒に戦えたし」
「ああ、それね。
実はついにこの俺も第2層のボスを倒したんだよ!
電気来なくなる条件が2層ボスだったから
もう安心していいぞ〜」
「おめでとう! よかったね^_^
これでいつでもきょうに近づけるね。」
「まあそういうことだな、へへっ」
いつでも近づける。
お近づきに、これはヒロインイベントまったなしか^_^
なかぬかよき展開になりそうだなっ
「きょう、ひとりでボスと戦ったの?」
「いやいや仲間たちと共に力を合わせてだな─」
その時であった。
(! な、なんだ。なんだこの感覚、
い、言えない? 次のセリフを言うのを拒んでいる?)
ハロウはこの先の発しようとする言葉に妙な
抵抗感を覚えたのであった。
次回予告
次のセリフを躊躇するハロウ。
いったい何が彼をそうさせているのか─
エイプリー100層 レベル39 再会の災会
お楽しみに!
前回のエイプリー100層っ
山から出てきた魔物は無音だったり毒盛ったりと
やっかいだったが倒したぜい。だけどまた地震かよw
もーめんどくせから転がって山下ったら陥没で
宙に落ちて岩に当たってHP回復?したわ(笑)
そして目の前に学校への道が!
そしてそこ歩いていったらまた魔物がっ
スライムだし即効で終わらせたるわ!
※この作品は勇者キリト作のフィクションです。
エイプリー100層
レベル38 第3層の再会
「カアカアカアカアカアカアカアカア!」
「カアカアカアカアカアカアカアカア!」
「カアカアカア・・・カアカアカア!!」
ハロウの目の前にいきなり出現したスライム3体。
やはりタダでは行けせてくれんか。
「へっ やっぱ魔物出るよなあ。
それくらいじゃねと面白くねえし。だが─」
スライムじゃ物足りんりん。今の俺ならこの
稲北田植え丸で一刀両断瞬殺よ。
「行くぜ、雑魚ども。 この勇者ハロウの
華麗なる殺戮劇を!」
殺戮する奴が華麗なのかw
まあいい、とっとと倒して進むべしだ。いけ!
「おら行くぜえ、稲北田植え丸斬りいい!」
「ズババババッバーン!」
「グカアアアアアアー!」「ググガアアアアアアー!」
青いスライムは26、27のダメージで瞬く間に
光の粒子となって消えていく。
「カアカアカア?」
「あ、1体当たらんかったか、だがこれでどうだ
稲北田植え丸落とし!」
ハロウぇ、技名どんどん増えてっけど
おんなじ切り方じゃね?
「うっせぇわ! その違いもわからんとは
ナレーター失格だなw」
いやいやもはやどうツッコミ入れるかもわからん・・・
そんなハロウだが残る青いスライム1体に小麦色の剣が
当たった瞬間であった。剣が激しく振動したのだ。
「ビイイイイイイーーーーン!」
「うわあ! 手がしびれるっ てか
このスライム、かってえええ!」
青いスライムの頭上にはmissと一瞬だが表示された。
「なんだと、攻撃が入らねえ! どんだけ硬いんだよ
まるで鋼のようなボディだっ」
おいおいスライムだぞ?
防御力なんぞ豆腐だろ
さっきの2体みたく瞬殺できんのがふつーだろw
この田植え丸で攻撃入らんほど防御力あるとか
ありえんのかよ?
「カアカア・・・・カッアアアアアアアア!!!」
青いスライムは大きな声を上げると、
その身体の周りは何やら赤い蒸気みたいものが
溢れてきているように見える。
「おいおい、なんだよこのスライム!
なんか強そうだぞコレっ 」
「ガアガアガアガア・・・グガアアアアアー!!」
「来るっ うおおおおおおお!!!」
「ガアガアガアガ・・・・・」
ハロウはスライムの突進を見切ってうまくかわした。
「やべえ、今の当たったら即死だろw
てかスライムは?」
スライムの姿がない。どこだ、どこにいる。探せ!
ハロウは瞬時に周囲を見回してみるとだ。
「! あんなところに。・・・マジでヤベえ(☉。☉)!」
青いスライムはハロウの斜め後方の木を
その身体の形に真ん中から真っ二つに
倒してその場にいた。
「タックルで木をぶっ倒すとはw
ん?」
「ガアガアガア・・・スウウウ・・・・」
なに、口から息を吸い込んで?
吸い込んでるてことたあ吐き出すことも意味するな。
「なにい、また何かやるのかあ、あの感じだと・・」
ここで "勘" がはたらいた。
これはあれか、水が口から出てくんなと。ならば、
口を開く瞬間で全力で走って避けれりゃいい。
「・・・・・・・・ぶっ─」
「よしいまだ、うおおおおおおおうー!!」
「ブオオオオオオオオー!!」
スライムから放出された水は勢いよくハロウが今さっき
いた方向へと直線上にビームのように走っていった。
「うおお、やっぱ水か! 威力パねえわ(・o・)
これも食らったらひとたまりもねえわw」
ここでハロウはこう思った。
確かにタックルといい今の水といい威力は高い。
だが、こいつはそんなに素早くねえ。
充分攻撃のタイミング見切れるし回避は可能だ。
「よし、このまま避け続ければ行けそうだな。
奴だって疲れてくるはずだし。そこを狙おう。」
ハロウは相手の攻撃疲れを臨んで
避けまくることにした。
「カアガガアガアガア・・・グガアアアアアアー!」
「うおっと!」
「! ガアガアガアガア・・・・スウウウウウ・・・
・・・・ブッ─」
「はあっ!」 「ブオオオオオオオオオー!!」
「よし、次だ。」 「グガアアアアアアー!」
「よおっと!」 「スウウウ・・・・ブッ─」
「はああっ!」 「ブオオオオオオオオオー!!」
「はあはあ、よし次。」
こうして幾度となく攻撃を回避し続けるハロウ。
そしてこれを何十いや、100回は超えただろうか、
ハロウの体は明らかに悲鳴を上げていた。
「スウウウ・・・・・ブッ─」
「くっ! う、うごけはあああっ!」
「ブオオオオオオオオオー!!」
ハロウの身体スレッスレを激しい水がビームの如く
通り過ぎていった。
「はあはあはあはあ、ゼエゼエゼエゼエ、
・・・・・ま、マジかよ、くっ!」
な、なにこいつ。ぜっんぜーん元気なんすけどw
ずっと攻撃しまくってんですけど(゜o゜;
「うそだろお、バテる気配すらねえ。
ナニモンだよバケモンかよw」
「グガアアアアアアー!」 「! うおわあああー!」
またスライムの攻撃をギリギリでかわすハロウ。
「はあはあはあ・・・・きついゼエゼエ・・・・」
おいおいハロウ、さっきから動きが遅い、しっかりい!
キミが疲れてどーすんのよ。
このままだと体動かなくなるぞ。そーなったら
攻撃当たる、確実に死だっ
「わ、わーてるてよ、ゼエゼエ
よしそうだ、もう逃げるわコレっ」
逃げんのか、それも手だが勇者らしくないない。
負けて逃げるとは情けないなあ。
「うっせ敗走じゃねえ、戦略的撤退てやつだよ!
それでだ、このままこの道路まっすぐ
ずーっと奥まで行けば巻けんじゃね?
それに勇者中学校にも行ける、一石二鳥だ。」
ハロウはさっそく道路をまっすぐ駆け抜けようとした。
しかし、
「ガーーン!」 「いてえ! なんだ行けねえぞっ」
ハロウは見えない何かに当たって
前に進むことができない。
「くっそ、また見えない壁かコレっ
おいおいこれじゃ逃げれんぞ。
まさかバトル終わんまで進めないオチなのか😨」
「ガアガアガアガア・・・グガアアアアアアアー!!」
そしてハロウの後ろにはもう青いスライムが
赤い蒸気を漂わせて今にも迫ろうとしている。
「! ヤベ、早く回避─」 「ガッ、ズッーテン!」
即逃げようとするハロウは小石につまずいて
バランスを崩して転んでしまった。
「グガアアアアアアアー!!」
「しまった、こんな時に転けるとか。
く、来るなあああああああああああー!!」
ああ、せっかく第3層に来たってのに。
ここで終わっちまうのか。こないだは仲間が
いたから助かったが今回は完全にひとりの
孤立無援、もはやなにもできん。立ち上がって逃げる
時間も残されていない。終わりだな・・・
「グガアアアアアアアー!!」
「うわ、来るうううう!
たのむ、だれか助けてくれええええ!!(ᗒᗩᗕ)」
「火の秘伝、エクストラファイヤー!!」
「ドッゴオオオオオオオオオオー!!!」
「グガアアアアアアアアアアアアアー!!!!」
「え」
目の前に迫っていた青いスライムは突如炎に包まれて
"1582"と頭上に表示された刹那、光の粒子となって
その場から姿を消した。
「えっへん、どーよ! きれいに片付けたよね☆」
「! その声はまさかっ」
「みんなの憧れるきゃわいい魔法少女、ひかりだよ☆」
ハロウは声が聞こえた方を見ると
見覚えのある金髪で黄色系で
やや短めなフリフリスカートの衣装を着た魔法少女、
東西ひかりが余裕な笑みを浮かべてそこにいた。
(おおお! まさかのここで会うとは!
第3層で再会するとはっ)
なんかすんげえ久しぶりな感パねえ!
え、そんなにたってないだって?
4日くらいしか経ってないだって?
いやいやなんかさ、いろいろあったじゃんよここ数日ぅ
そんくらい長く体感的に感じたんよ〜
ハロウぇそんなんで久しぶりなら読者はどうよ?
彼らからすっと2年くらい振りの登場だぞ(笑)
いやいや何いってんだ、
イベントには登場してっから無問題だわw
おいおいそろ戻れ会話だ、とりまお礼なっ
(わかーてるって!)
「ひかりい! 助かったありがとうだっ」
「魔法少女として当たり前なことしただけだよっ
それよりきょう、ホントにきてくれたんだ。」
「ああ、約束したかんな。勇者めざしてるからな。」
「ありがとう! きょうなら来るって信じてたよっ」
そう言ったひかりはハロウの両手を突然握っていた。
「おおう、俺もやるときはやるんだハヘハヘハハハ(°o°)」
どうしたハロウ、笑い方なんか変だぞ。
まさか女子に手ぇ握られて動揺してっとか?
(バーロウ! そ、そんなんじゃねえわっ
け、決して握られて喜んでるわけないない(ニチャァ))
だがその手はすぐにハロウの手から離れていった。
「さあ行こっ ここから学校は近いんだ。」
「おおう、行くかいっくぞおおー(泣)」
「元気だね〜 魔法少女も負けてられないね!」
やっぱ喜んでたんじゃねーか(笑)
なーにダイジョブだ、また手を握る機会なんぞ
いくらでもある、ハロウは勇者なんだろっ
(くっ いつだよいつなんだよそれはあー)
てかつい2日前にもあっただろ。忘れてっぞw
さっ早く茶番劇終わらせて足を前に動かさんと。
ハロウはひかりに脳内コントの内容を悟られる前に
秒で切り替えて足を前へと進ませた。
すると、先程まであった見えない壁はなくなっていて
すんなりと道路を直進できたのである。
「おお、さっきまで通れんかったのに
行ける、進めるってばよお!」
「あれえ、きょうてばそんなことも知らなかった?
バトル中だから逃げることはできないよ。
終われば普通に進めるよ〜」
なにい、やっぱそうなんかよw
ふつーは戦闘中ゲームならリタイアボタンとかあるし
逃げれっから!
だがこのエイプリー100層て世界は洞窟内でも
そうだったが、フィールド上でも逃げれんときたか。
つまり、双方どちらか息絶えるまでその場を離れる
ことはできないというわけか。
なんて鬼畜なゲームなんだ運営ぃ。
「逃げれんのか(TT)
でもでも途中から参戦はできるのか〜」
「できるよ。学校で救援システムを
空の画面に入れてくれるから、きょうも
できるようになるよ。」
「なんとそんなアプデもあんのか!」
勇者学校てのはマジで成長できそうなところだな!
その学校にこれから行くと考えっと
ワクワクドキドキすっぞ! はよ行いくぞっ
そう思ったハロウにひかりが話しかけてきた。
「さっきのスライム強かったでしょ?」
「ああ、ガチで強かったわw
いったいなんだったんだあれ?」
「あのスライムは物理攻撃が通らないんだって。
だから魔法とか霊力とかで倒すしかないみたい。」
「そんなスライムいんのかよっ
はじめてみたわ〜 第3層てあんなやついるのかあ。」
「きょう、それがね。違うんだよ。」
ひかりはややトーンを低くして神妙な面持ちで
語り始めた。
「最近ね、この世界に出てくる魔物と姿かたちは
そっくりの、ものすごく強い魔物が
出現するようになったの。
戦えない人もいるから勇者学校の生徒は
色々な地域や階層に応援に行ってるんだ。」
「ええ、そんなことになってたんか!
そいつはヤバイな。
んじゃさっきのスライムもそうなのか。」
「そうだよ。あんなの今までいなかったから
魔法少女でも驚いちゃったよ。」
なんと、マジでそんな事態になってんのか。
バグってんのか運営ぇ。しかも各地でとかw
こりゃサ終秒読みもありえるぞコレっ
まプレイヤーの身としてはある意味オモロイがw
ん、そういやたしかひかりは
第0層の宿屋で俺と会った時は
休憩してたとか言ってたな。
魔物討伐で疲れをとるためだったか。
そして今は第3層の応援てところかな、かな
「ホント物騒な世界になってきたよ。
学校の授業も半分以上は討伐になっちゃって
でも授業は授業で眠くなるけどね。」
「ハハ、それな。まあ動かん分楽だけどな。」
「ははーん、きょうは授業寝るタイプなんだ〜」
「なんだよ。か、勝手に決めつけんなって
俺は真面目にガチめに先生の授業受けっから。」
「ホントかな? 真面目にガチめに
楽しみにしてるねっ」
「ぐっ、期待されてない感MAXだわ・・」
再会した2人の会話が花咲く中、ハロウの空の画面は
なにやら光っていたのだ。
「ん、空の画面? ああ、そうかさっきの戦闘の
結果か!」
「あ、私の画面も結果出てる。どれどれ」
各々画面をタップして表示された文章を見た。
「ハロウは経験値2、2ゴールドを獲得した。」
うぬ〜倒した奴だけしか報酬はくれんのか。
せっかくひかりと共闘したというのにな。
くそ運営め。てか共闘─
「 "ひかりは経験値4652獲得した。"
やっぱりお金もらえないな。経験値は多いんだけど。」
「ええ、そんなくれんのかよw バグってね?」
「ねー多いよね。20層のボスでもこんなに
もらえないかも。」
「え、そんな激強なんか? 20層てあの・・」
「うん、きょうも知ってるんだあの事件のこと。」
「あ、ごめん。触れてはいかんかったか」
「大丈夫。あの時は私も弱かった、それだけだよ。」
どこか物悲しそうな顔をしながら
ひかりはそう言った。
うぬ、これ以上深堀りはアカンアカンか。
ホントはもっと聞きてえが今度にすっか。
ならば今は長所を褒めるべきだなっ
「でもでもひかりすげえよ!
あんなカチカチなボディ相手に炎で
1000以上のダメージ与えられるなんてよ。」
「そうでしょ!
へへへっ そう言われると嬉しいな( ꈍᴗꈍ)」
「だがだ、俺も学校行って強くなっていつかは
そんくらい攻撃力あげてやんよ!」
「言うねえ〜 その頃には私は魔法少女最強だぞ☆」
「そりゃヤバイですね☆」
「な〜んてねっ☆
あっ 今気づいたんだけどさ、きょうに近づいても
電気が来なかったね。一緒に戦えたし」
「ああ、それね。
実はついにこの俺も第2層のボスを倒したんだよ!
電気来なくなる条件が2層ボスだったから
もう安心していいぞ〜」
「おめでとう! よかったね^_^
これでいつでもきょうに近づけるね。」
「まあそういうことだな、へへっ」
いつでも近づける。
お近づきに、これはヒロインイベントまったなしか^_^
なかぬかよき展開になりそうだなっ
「きょう、ひとりでボスと戦ったの?」
「いやいや仲間たちと共に力を合わせてだな─」
その時であった。
(! な、なんだ。なんだこの感覚、
い、言えない? 次のセリフを言うのを拒んでいる?)
ハロウはこの先の発しようとする言葉に妙な
抵抗感を覚えたのであった。
次回予告
次のセリフを躊躇するハロウ。
いったい何が彼をそうさせているのか─
エイプリー100層 レベル39 再会の災会
お楽しみに!
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